【料金の相場】安すぎる外注カメラマンって大丈夫ですか?
安すぎる外注業者って、どうなんでしょう?
ネットで検索すると星の数ほどの撮影業者が出てきます。最近は「撮影無料」をうたう業者さえ存在します。不思議なシステムですが、撮影後に見て貰ってあと、そこそこの価格で買い取ってもらうというもののようです。買わない人はめったにいないので採算が取れるのでしょう。
お客さんから見ると、価格も一つの判断材料かとおもいます。でも、安かろう悪かろうでは残念ですね。そこで今回は、現場のカメラマンや撮影業者の立場から、価格についての考えを述べたいと思います。
まず大前提として、一般的なホテル・結婚式の契約カメラマンのギャラですが、20000~25000円程度で、これを一つの基準として頭に置いて下さい。勿論これより安い場合、高い場合もありますが、広めに幅を取ったとしても、18000-28000円の幅には収まると思います。
因みにホテルや結婚式場の場合は、皆さんがお申し込みするブライダルサロン→会場契約の写真業者→写真業者契約のカメラマン、と三層構造になってますので、二回マージンを抜かれ、現場でお会いするカメラマンに振り込まれる収入は、上記程度です。
いくら30万のアルバムを注文しても、カメラマンの収入は十分の一以下なので、現場のカメラマンさんたちは可哀想ですよね(泣)。
で、そうした枠から飛び出した我々のようなネット系の独立業者は、それぞれ経営者の判断で価格付けをしています。勿論ウデに覚えのある経営者は、自分の作品をホームページに紹介し、かなり高額で注文を受けている場合も多いでしょう。高価格路線・低価格路線のどちらで行くかはは、戦略ですね。
ここで 一つ注意して欲しいのは「安すぎる業者」です。 結婚式の場合、土日のしかも一部の日に集中して仕事が派生するという特性上、そのほとんどが一本幾らの撮影料で業者と契約しているフリーカメラマンです。
フリーということは、カメラ・レンズ・フラッシュなど自前で用意する必要があります。故障の場合はNikonやCanonのサポート窓口で、自分でお金を払って修理します。パソコンや周辺機器、画像編集ソフトにかかる必要経費も全て自前です。
更にデータの補正には撮影と同じ位に時間がかかりますから、当然20,000円程度の収入では、やっていくのが大変、というレベルの大変なお仕事なのです。
最近は撮影料の下落傾向が続いているので、販売価格2万以下で価格設定している業者さんも出てきています。その場合は、末端のカメラマンが手にする金額はせいぜい10,000円~12,000円程度ではないでしょうか?勿論プロとは思えないので、学生さんの土日アルバイト、または副業の会社員や主婦と推察します。
「安かろう、悪かろう」も市場原理の一側面ですので、必ずしも否定する立場には無いですが、結婚式は人生の一大イベントですから、価格以外の部分も考慮した方が良いのでは…というのが、ウェディング写真に長年関わっている私の偽らざる気持ちです。